しっくいと むくざいと 湿度。

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 皆様こんにちは、京都で自然素材を使用した住宅の設計、工務店をしております株式会社棲み家の増田です。


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そろそろ京都も梅雨入り、拙宅も湿気の化け物に襲われております。

 

 以前にもお話致しましたが、京都は非常に湿度のこもりやすい地形となっており、

夏はなかなかにして過ごしづらい、というのが昔からの語りぐさですね。

 

https://stagehome-mutenka.com/blog/s_blog/blog-118.html

(以前の梅雨ブログです)

 

 ですがそんな京都でも湿気に負けず健康に、快適に過ごす方法が、しっくいと無垢材には隠されているのです!

 


1.
そもそも湿気?
2.
湿度と体感温度
3.
除湿と調湿
4.
しっくいと無垢材
5.
健康と湿度






1.そもそも湿気?

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皆様湿気の正体を知っていますか?

大気中に浮遊する水分の事で、小さな水の粒、癖毛の大敵です。

そんなに難しい事ではありませんね。

小学生でも知っています。

 

 

 

 

 嘘です。

上記は誤った認識です。癖毛の下りも含めて。

 

間違い探しのようなものですが、細かい事を言いますと湿気の正体は小さな水の粒ではありません。

大気中に浮遊する水分、が正しいですね。

 

要するに水蒸気です。

 

気体になった状態の「水」の事ですね。

化学式でかくと「H2O」です。

 

 上記のことから「雲」や「霧」はどうでしょうか。

湯気についてもどうでしょうか。湿気と同じものでしょうか。

いえ、同じ状態でしょうか。

 

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 答えはNOです。

少なくとも目に見えている状態の水分は気体となった水蒸気という状態ではありません。

風に浮くほど小さく軽くなった水滴です。

 

 この違いを利用して湿度を下げる機械が「除湿機」です。

冬場の結露を思い出してください。

 冷たい窓ほど結露していた記憶はありませんか?

正しくは温度差の問題で、存在する水蒸気の量が、空気が抱えきれる量を超えたときに結露します。温度差は?というと、その抱えきれる量が温度によって違うので、より沢山抱えられる温度の空気からより抱えられない空気に変化したときの方がこぼれ落ちる荷物の量が多いと言うことですね。

計算式に直すと[217×{6.1078×75×気温÷(気温+237.3)}÷(気温+273.15)]-現在の水蒸..

なんて言い出すと読むのが嫌になるので細かい事は一旦於いておきますね。

 

要するに水蒸気を

強制的に水滴にかえて

その水滴を回収することで

空気中に漂う水分を減らす!

 

というのが除湿器のメカニズムです。エアコンも似たようなことをしますね。

ベクトルが逆ですが。あちらは液体が気体に変わる時に熱を奪う(下げる)現象を利用して空気を冷やしているのですね。

 

 ともあれ、表題に戻って湿気とは何か。

「水蒸気」です。科学の意味では。

 

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 そうですね、それは何となくわかっていました。

次は、その「水蒸気」が私たちと私たちの生活にとって何者なのか、ですね。

どのような環境でどのように影響を及ぼすのか、または及ぼさないのか。

 

 結論から申し上げますと、

湿気は「健康被害因子」であり、「生命的に必需なもの」の両面を持っています。

 

 では一体何が原因で発現する側面が決まるのでしょうか。

後者の「生命的に必需」の意味は大体皆様想像が付くのではないでしょうか。

 

 乾燥しきった土地、といえば初めに浮かぶのが私の場合砂漠なのですが、

砂漠の平均的な湿度は大体20%程度と言われています。

 

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 砂漠で生きるために進化した生物も多いと想像しますが、

調べてみるとどれもかなり振り切った進化をしているようで、

植物などの特徴も、湿度がしっかりある地域のものと比べるとかなり違います。

それほど砂漠が生命にとって厳しい環境であると言うことになります。

(砂漠が生きづらいのは決して湿度だけの問題ではありませんが)

 

 少し話がそれましたが、

人の肌が乾燥し始める湿度が50%から。

喉の粘膜にダメージを与え、抵抗力を下げ始めるのが40%から。

40%を下回り出すと、ウィルスが活動しやすい範囲に入ってきます。

 

 つまりウィルスが潜伏できる状態で湿度を40%未満にしてしまうことは、

丸腰で敵対勢力の本拠地に放り込まれるようなものです。

 

 よほどの理由がなければ作り出さないほうが無難な環境といえるでしょう。

 

 

 

 ある法令(建築物衛生法、ビル管法など ※通称)では建物内の湿度を40%~70%に保たなくてはならないとしています。

 

 上限が決められているのにも理由があって、

ダニの活動良好の温湿度が25℃以上、75%以上と言われています。

ですので春から秋にかけて、湿度が75%に近づけば害虫の発生が十分に考えられるというわけですね。

 

 他にも、カビに関しては更に条件が悪く(良く?)2030℃、湿度70%と餌(埃や石けんカスなどを含む有機物)が有ればどんどん発生します。

 

 カビの場合は基本敵に空気が停滞しているところでないと湿気が停滞せず繁殖することができないと言われますが、それでも家の中全ての場所で空気が停滞せず動かし続けるのはかなりの計画性と労力(エネルギー)が必要です。

 

 ほかにもいろいろと理由があるのですが、

総合すると湿度計は55%~65%程度を基本としてよさそうです。

 

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 少し余裕を見るのにも訳がありまして、

湿度計には計測として少し実湿度と誤差が出ます。

 

 一番安定して湿度を計れるのは乾湿度計といわれる、

乾いた空気と湿った空気の差で湿度を観測するというものですが、

まぁちょっと専門的すぎるので通常は家などには置きませんよね。

 

 私の方でも湿度計を二個並べていくつか測ってみましたが、最大で7%ほどの誤差が出ました。

 

観測するときのポイントとしては

・風やエアコンの影響を受けにくいところに置く。

・直射日光の当たる場所は避ける。

・地面近く、天井近くは避ける。大体1.3M程度の高さが良いようです。

 

 湿度の管理は非常に難しい、と言いますか、

湿度は相当の%で変化しないと人間の肌では感じにくいとされています。

ですので、湿度計はしっかりと計れないといけないわけですね。

 

 ちなみに中学校でも習いますが、

空気の温度によって、55%~65%でも湿気の量は違ってきます。

露点温度、飽和水蒸気量なんて言葉を聞いたことがありますでしょうか。

 

これを利用して、冬場であれば湿度が上がりすぎた際は温度を上げれば、

これだけで湿度は下がります。

 

 但し、冷えた瞬間に家の中のどこかで結露することになるので換気は必ずしてください。

 

 湿度の調整方法は季節によって変える必要があるわけですね。

 

 



2. 湿度と体感温度

 




 


次は体感温度と湿度の関係についてなのですが、体感温度について少しだけお話を。

 

 体感温度というのは、実際の空気の温度と違い、

実際に人が寒い・暑いと感じるかどうかの指針にされる計算温度の事です。

 

 これももちろん個人差がありますので、「何度であれば暑い!」という指針にならないのは実温度と同じですね。

 

 計算式としてはミスナールの計算式というものを用いて計算するのですが、

Tm=37−(37−t)/(0.68−0.0014h+1/A)−0.29t×(1−h/100)

 A=1.76+1.4v0.75 

(出典:ke!san https://keisan.casio.jp/exec/system/1257417058)

計算式を書きました。

 

 先に申し上げますと決して私が理解しているわけではありません。

正直計算機なんかで計算できません。

 

 大切なのはこの計算式に含まれる要素として

乾球温度t、湿度h、風量vが含まれているということです。

 

 つまり体感温度は実際の温度と、湿度と、吹いている風によって決まるということです。

 

 それぞれの関係性はひとまず置いておくとしても、

湿度は暑いと思うか寒いと思うかにも影響してくるというわけです。

 

他にももう少しわかりやすい指針として不快指数という計算があります。

 

DI=0.81T+0.01H×(0.99T−14.3)+46.3

によって求められます。

 

 

 こちらも温度と湿度が関係していますが風速が考慮されていないため

風の影響による指数と実際の不一致が指摘されていますが、

今のように家の中などで風量の影響を考慮しなくても

誤差が少ない時などには十分に参考になる数値といえるでしょう。

 

大体75以下で不快に感じる人が著しく少ないとされていますので、

図によりますとそれなりの分布ですね。



f643faaa7a4ddb0f25cedcf26ff415b6

ccb43650148e8d07f81b61aa94286776

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E5%BF%AB%E6%8C%87%E6%95%B0

 

 

 具体的な数値としては

夏場で65%の湿度だとすると快適温度は26℃です。

 

風速も考慮して計算すると部屋の温度が28℃、湿度が65%、

エアコンの一般的な風速0.14m/sとして

計算すると体感温度は25.7℃になります。

 

 エアコンをつけることを考えると28℃設定で十分快適なわけですね。

 

 通風を採用する場合を考えてみましょう。

京都市の夏場7月における平均的な風速が1013km/h2.7m/sです。

 このうち半分を主要な部屋に取り込んだ場合に風速1.35m/s

外気を室内に取り込んで自然通風をした場合、7月の外湿度が68%、気温が31.2℃。

 

 これで計算すると体感温度は27.4℃、不快指数は77.2のため、

あと少しで夏場の不快感からは逃げきれそうですね。

 ダイソンの扇風機で最大2.8m/sで、指数76.3・・・あぁ惜しい!

 

 ちなみに、風速を上げすぎるとこの計算結果とはまた別の意味で不快感が増します。

理屈上家に現場用の扇風機を放り込んでずっとそれにあたっていれば計算上は快適、なのですが、想像するだに、不快ですね。なんか疲れそうです。

 

 

 

3. 除湿と調湿

 

さて、多湿が不快感を上げている可能性についてはこれでわかりましたね。

次はその対処です。

 

 どうやって湿気を調整し快適、健康的な状態に保つのか。

 

 単純に記述すれば多ければ減らして少なければ足せばいいのです。

手段はたくさんあります。

 

 まず代表的なのが加湿器、除湿器ですね。

これは温度の調整をする機能により水蒸気を水に変えて空気中の水蒸気量を減らしたり、水を蒸発させて空気中の水蒸気量を増やしたりする器械です。

 


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 どちらも細かく言うといろんな方式のものが存在しますので特徴についてはまた別の機会にお話しさせていただこうかと思います。

 

 これが一般的には一番わかりやすいとされる方法ですが、

欠点としては電気代の事、騒音の事、機械の稼働による温度上昇の事、機種によっては加減なく過除・加湿してしまうこと、それから設置場所の問題でしょうか。

 

 

 

 除湿のほかに調湿という考え方があります。

これは湿気を除去するというものではなく、湿気を自由に動けないように一度閉じ込めるというニュアンスに近いと思います。

 

 空気中の湿度を逃がさないように一度物質の中にため込んで空気中の実質的な湿度を下げ、

下がりすぎると逆に物質が保有していた水蒸気を放出し湿度の低下を防ぐというものです。

 

 先の除湿に関してはなかなか自然のものを活用して運用するのが少し難しいのですが、

調湿に関して言うと意外に調湿の機能を備えたものは多くあります。

 

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 その中のいくつかに、しっくいと無垢材が含まれるわけです。

 


4. しっくいと無垢材

 

先に申し上げた通り、しっくいと無垢材には調湿効果があります。

なぜか、というメカニズムをご説明するとややこしくなってしまいますので、

簡単に申し上げますと、両方とも乾燥した状態で小さな気泡をたくさん持った素材だからです。

 

この気泡はもともと湿っているときは水分が存在する部分の気泡です。

 

 もともとの成り立ちが水分を底に保持するためですから、

乾燥した後、空気中に漂い余りかけた水分を捕まえておくのには非常に適した構造をしているのです。

 

 これを理由に、空気中としっくい・無垢材自体の湿気の量がアンバランスになったとき、

自然とそのバランスを取ろうとしてしっくいや無垢材の中に湿気がしみこんでいくわけですね。

 イメージとしては濡れた布の上に乾いた布を置くと水がしみこんで両方濡れてしまうような感じです。

 

 木材の水分を保持する能力は、厚さが4mm1㎡の大きさのヒノキ板が飽湿したときの水分量が、8畳程度の部屋で室温が25度のときの飽和水蒸気量(空気の含むことのできる水蒸気の量)と同じ程度だとされています。

 このように木材の水分保持能力は空気に比べて遥かに大きいため、木材の含水率をほとんど変えることなく、含水率と平衡するまで空気中の湿度を変えることが可能なのです。

 

無添加住宅においてはかなりの葉に、面積でしっくいと無垢材に覆われるわけですから、その効果はかなりのものです。

 

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 実体験として、しっくいの室内空間で過ごす人の多くが、エアコンをほとんどかけずに通風で過ごせる日が多くなったと頂きます。

 

 例えば電気代が安くなったとかですと、実際には窓や壁の断熱性能、エアコンの効率などもかかわってくるので実際にしっくいや無垢材のおかげなのかはわかりにくいものですが、

通風で十分に量が取れるというのは断熱性能だけでは実現できないのです。

 

 他でも私の感想として記述したことがありますが、

イメージとしてはお寺です。

 

 通風計画に重きを置き、断熱に頼らず湿度を下げる、あれがまさしくしっくいと無垢材の効果なのです。

 エアコンのように冷房効果はありませんが、とても自然な状態で涼をとれるというところに、とても魅力を感じます。

 

 

5. 健康と湿度



最後に、健康と湿度に関する関係性についてですが、

先にも少しお話をしましたが、湿度の調整をしっかりとしてあげないと細菌やウィルスの発生を助長させ、免疫力を低下させることにつながります。

 

 湿度の問題で大きいのがもう一つ、カビの問題です。

カビは餌と温度と湿度の条件がそろえばどこにでも発生します。

以外だったのが、先日お住まいになられて一年目のお家に点検に伺った際、道路に面する窓の外部側ゴムパッキンにカビが発生していました。

 

 もちろんいろんな条件が重なってのことではあると思いますが、

通風をして空気が動いているということだけではカビの発生を抑制するのに足りないということです。

 

 カビが与える健康被害といえばたくさんあります。

肺や気管支に異常をきたす「肺アスペルギルス症」

真菌が血管内に侵入してさまざまな臓器を侵してしまう「侵襲性肺アスペルギルス症」

穀類などで繁殖すると、カビ毒を生み出したりもします。

上記の症例はアスペルギルス属というカビが引き起こすものですが、

このアスペルギルスは日本酒やしょうゆを作る際に活用するカビもその仲間です。

 

 また他にも「エクソフィアラ」という黒色真菌は、

皮膚の膿瘍や潰瘍を引き起こすだけでなく、肝臓や脳の膿瘍を形成するとされており、

脳を侵されて死に至る例もあるといわれています。

 

浴室の排水溝などだけではなく、

加湿器の内部からエクソフィアラが見つかった例もあります。

 

 これらの多くの発生原因は湿度ではなく衛生面に由来することが多いですが、

室内でも同じ環境が形成されれば同じように発生します。

 

 

湿度と関連する健康関連

・湿度が50%以下になると徐々に肌の乾燥が進む

・湿度が50以下になるとのどの粘膜にダメージを与え始める

・湿度が40%以下になるとインフルエンザを含むウィルスの活動が活発になる

・湿度70%以上から菌(カビ)の活動が活発になる

・湿度75%以上からダニの活動が活発になる。

 

 ほかにも快適な空気環境に保つということは

心身ともにリラックスさせストレスを減らすことに貢献します。

 

 また、夏場にエアコンを使用しなくてもいい時期が増えるということは急激な温度の低下や局所的な冷却によるストレス、免疫力の低下も防げます。

 

 家の中とはいえ、我々は様々な生命体と一緒に存在しています。

その中には金やウィルスのように私たちの健康に重大な被害を与えるものも存在ます。

 

 すべてを排除することはできませんし、それをしてしまうとバランスが崩れ別の問題を引き起こしてしまうことが多いので、うまくすみわけをして、私たちの居場所は私たち自身が快適に保ちたいものですね。

 

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無添加住宅京都正規代理店 株式会社棲み家 チーフデザイナー 増田 卓斗


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